2020.03.21

お金のいらない国(1)

たけちゃんのオススメ

明けても暮れてもコロナの話題が続いております。

世界経済がものすごい勢いで縮少しており、

あとは世界金融崩壊かもしれません。

 

突然の全国一斉休校されたように

突然「預金封鎖」されるかもしれません。

 

これも宇宙の法則で、経済中心の世から

お金のいらない世、愛が溢れる世へ

という流れです。

 

『今だけ お金だけ 自分だけ』の世界から

助けあい、支えあい、許しあい、いたわりあい、

わかちあい、ほほえみあい、ふれあい、和気あいあい

喜びあい、感謝しあい

この「あい」を基本とするユートピアにいく流れなのです。

 

だから、慌てず、心配せず、穏やかに

毎日ありがとうの感謝しましょう。

 

進化した星(ユートピア(優良星))は「お金」がないというが、

私達は生まれてきて、お金ありきで、お金に振り回され、

『お金がいらない世界』を想像することは、ちょっと難しいですね。

長島 龍人(りゅうじん)さんの『お金のいらない国』のご紹介します。

(ご本人から転載のご許可をいただきました)

わくわくしてお読みください!

 

~~~~~~~~

『お金のいらない国』

 

ふと気がつくと、私は見知らぬ町に立っていた。

ビルが立ち並び、

車が行き交い、

大勢の人々が歩いているその町は、

一見、私が住んでいる町に似ていた。

 

しかし、確かに私の町ではなかった。

空は青く、空気は澄んでいた。

建物も車もどことなく私の知っているものとは違っていた。

 

また、その町にはさまざまな人種がいるようだった。

でも不思議なことに言葉は誰とでも通じるらしく、

皆、楽しそうに語り合っていた。

 

暫く呆然と立っていた私の側に、一人の日本人らしき人が近づいて来て私に話しかけた。

「ようこそ。お待ちしておりました」

ダークスーツをさり気なく着こなしたその人は、

四十代半ばくらいの品のいい紳士だった。

 

しかし誰なのか、私は全く覚えがない。

戸惑っていた私に、彼は言った。

「どうぞ私について来てください」

さっぱり訳が分からなかったが、とても悪い人には見えなかったので、

私は彼の後について歩きだした。

 

 

そこは、やはり私の町とは違っていた。

すべてのものが美しい。

決して絢爛豪華というのではない。

 

どちらかといえばその逆で、

建物も車も非常にシンプル。

しかし、機能美というのか、まったく無駄のない、

 

 

とても好感の持てるデザインがされていた。

町並みに見とれながら少し歩くと、

彼は一軒の喫茶店らしき所に入った。

 

 

広くはないが小綺麗な店で、わたしたちが席につくなり、

ウェイトレスがメニューを持って来て言った。

 

「いらっしゃいませ。何にいたしましょうか」

 

そのウェイトレスは可愛らしい顔をした黒人女性だったが、

日本語が話せるらしかった。

 

 

紳士は私にメニューを渡し、何を注文するか聞いた。

私は何も見ず、とっさに

「あ、コ、コーヒーを…」

 

と言った。紳士はウェイトレスにメニューを返しながら

「コーヒーをふたつください」

と言った。

 

 

その丁寧な注文の仕方が、妙に私の耳に心地良かった。

「かしこまりました」

ウェイトレスは、にっこり笑って厨房の方へ去って行った。

少し沈黙があってから、

私は紳士に聞いてみた。

「あのう…」

紳士は微笑んでいる。

 

「ここはどこなんでしょうか」

 

紳士は暫く黙っていたが、やがて言った。

「さあ、どこでしょう…」

「は」

私は唖然としてしまった。

 

こいつ、人のよさそうな顔をして、私をからかうつもりなんだろうか。

 

だいたい、何のために私をここへ連れてきたんだ。私は質問を変えてみた。

「あなたはどなたですか。私のことをご存じなんですか」

紳士は微笑んで言った。

 

「いずれ、お分かりになると思いますよ。

悪いようにはいたしませんから、

今は私について来てください」

 

 

私は全く納得がいかなかったが、

見知らぬ町に一人で放り出されても仕方がないので、

ひとまずこの紳士の言う通りにしようと思った。

 

 

やがてコーヒーが運ばれてきて、私たちは黙って飲んだ。

紳士は相変わらず微笑んでいた。

私はさっぱり訳が分からなかった。

 

でも、コーヒーはとてもうまかった。暫くして紳士が言った。

「じゃ、そろそろ行きましょうか」

どこへ行くんだか知らないが、

私はうなずいて席を立った。

 

 

紳士はそのまま店を出ようとした。

 

 

私は驚いた。

 

私にコーヒー代を払わせるつもりだろうか。

どうしたらいいかわからないまま、

私も紳士の後に続いて店を出てしまった。

 

さっきのウェイトレスが呼び止めると思ったのに、

彼女はにっこり笑って私たちを見ている。

おまけに彼女はこう言ったのだ。

 

「ありがとうございました。またお越しください」

 

 

紳士はスタスタと歩き出している。

私は瞬間的に考えた。

そうか、あの店はこの紳士の行きつけで、

きっとコーヒーチケットを預けてあるに違いない。

私は、なあんだと思った。

 

 

しかし、見ず知らずの人におごってもらうのも悪いなと思い、

お金はとらないだろうとは思ったが、一応、聞いてみることにした。

「あのう、いくらでした」

紳士は驚いたような顔で私を見た。

「いくらって、何がですか」

「え、あの、コーヒーですよ。今、飲んだ」

「はあ」

「いや、ちゃんと割ってくださいよ。悪いですよ」

紳士は不思議そうな顔をして言った。

 

「割るって何を割るんですか」

 

私は少しイラッとした。

 

 

こいつ、やっぱり私をからかってるんだな。

ああ、さっきちゃんとメニューを見ておけばよかった。

私はきっぱり言った。

「コーヒー代ですよ。お金払いますから値段教えてください」

「おかね?…ねだん?…なんですか、それ」

私は呆れてしまった。

 

 

こいつ、一体どこまでとぼけるつもりなんだ。

 

ほんとにふざけた野郎だ。

 

でもまあ、いいか。

おごってくれるというのなら、私が損するわけでもないし。

 

 

暫く歩くと紳士は、今度は大会社という感じの大きなビルに入って行った。

私は、ただ黙って後をついて行った。

 

ビルの中では何人かの人にすれ違ったが、

 

皆、紳士に丁寧に挨拶をし、紳士もそれに丁寧に応えていた。

私は思った。

そうか、どうも貫禄があると思ったら、

この紳士はきっとこの会社の偉いさんなんだ。

それも、社員たちに好かれている重役といったところか。

いや、もしかしたら社長かもしれない。

 

 

それならそうと早く言ってくれればいいのに。

コーヒー代なんかでガタガタ言うんじゃなかった。

私は妙に納得してしまい、

いい人と知り合いになったかもしれないと思った。

 

 

紳士は一つのドアの前で立ち止まった。

側にあったベンチで私に少し待っているように言い、

彼はドアの中に入って行った。

 

 

社長室のドアにしては、ちょっとちゃちだなと思ったが、

私は見た目より座り心地のいいベンチで、彼が出てくるのを待った。

暫くしてドアが開いた。

 

でも出てきたのは紳士ではなく、

掃除のおじさんだった。

私は、なあんだと思ったが、

そのおじさんをもう一度よく見てわが目を疑った。

「お待たせしました」

それは間違いなく紳士だった。

 

 

紳士は作業服に手袋をし、

電気掃除機らしき機械を引きずって私の前に現れたのだ。

目を丸くしている私に彼は言った。

「どうされました。何か変ですか」

私は暫く声が出なかったが、やっとのことで口を開いた。

「あ、の、掃除が…お仕事なんですか」

 

 

紳士は自信に満ちた表情で言った。

「そうですよ。私はこのビルの清掃を、もう長いことやらせてもらっています」

私は拍子抜けがしてしまった。

 

 

てっきり、金持ちの社長か重役と友だちになれたと思っていたのに…。

私は、正直言ってとてもがっかりした。

 

 

紳士は掃除機のスイッチを入れて仕事を始めた。

すごく高性能の掃除機らしく、何の音もしなかった。

紳士は言った。

 

「できれば町をご案内してさしあげたいのですが、

私はこれから暫くここで仕事をしなければなりません。

申し訳ありませんが、お一人で散歩でもなさって来ていただけませんか。

いえ、心配はいりません。

この町の人たちは皆とても親切ですから、

わからないことがあったら誰にでも遠慮なく聞いてください。

散歩に飽きたら、ここに戻って来てください。

私はあなたが戻って来られるまで、ここで仕事をしております」

 

「お金のいらない国」(2)まで続きます。

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4月の予定はアスピア山城のみ。

いまこそ「たけの講演を!」

 

■5月6日(水)~12日(火) 個展

日本橋高島屋 本館5階

 

最後まお読みいただき

ありがとうございました。

合掌 たけ

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